梅雨時期のむっとした暑さの晩のことです。
御飯直後、妻が体調が悪いからと寝込んでしまった。家事と3歳の息子のめんどうを一人でみないといけない。
食器洗い、お風呂、着替え、歯磨き、布団の準備…。しなければならないことが沢山あり息子の協力が必要だ。
「息子に今日はママ体調が悪いから、いい子にしてね」
と話したが、全く気に留めていない様子。
理解できないかと食器を片付けを始めた。息子にお風呂に入るか聞くと。
息子「はいるー」
息子がその気になっているうちに入ろう食器洗いを中断し、お風呂へ。
お風呂は難なくクリアした。
タオルで体を拭き、服を着せようとした時に、煩雑に置かれた食器が目に入った。
時計も確認、余裕がないのに普段通りの時間お風呂に入ってしまった。
寝る時間までに全部終わるだろか…だんだん不安が大きくなった。
寝るのが遅くなった次の日は、起きるのは遅い。その上に機嫌が悪く言うこと聞かない。明日の朝も大変になるのは目に見えている。
「ママが体調悪いから今日はいい子にして欲しい。服を自分て来てくれる?」
ダメだった。おもちゃに気を取られ自分の服を着ようしない。
しかし、寝る時間までに全てを終わらせないと。服は自分できてもらい、その間に食器洗いを終わらせよう。食器洗いをしながら息子に
「ママ体調悪いから自分で服着てね。」
そう伝えがおもちゃに気を取られ服を着ようとしない。こちらは終わらないかもしれないという焦りがあるのに、息子はそれにいっさい気を止めず一人ではしゃいでいる。
いらだちを覚え、ついに言ってしまった。
「ママが体調悪いのに、協力しないなんてバカだ。自分で服が着れないなんてバカだ。」
言ったとたん、しまったと後悔する。
暴言となる言葉を使ったり、無理矢理何かをさせようとすることはしないよう心がけていたのに。
息子がしたくなるよう工夫を凝らすことがパパの勤めと思っていたのに。
しかし、息子はバカという言葉に反応した。
パパの思いを理解してくれた。
なんと自分から、着替え用に置いた服を着てくれたのだ。
服を着てくれた息子にほっとした。そして、協力してくれた息子に
「ありがとう」
と伝えた。息子もニコッと笑い、こちらに近づいて来た。
仲直りのしるしとしてハグをするのは恒例だ。
食器洗いの洗剤で汚れていたので、手では触れず腕だけのハグ。感謝の気持ちでいっぱいのハグ。
そこでの息子の言葉はこうだった。
息子:「パパ服着てないよ。」
風呂上がりは暑いから、上裸で食器洗いしていました。
そういうところを言ってくるのはママそっくり。パパの誤りを指摘をしてきた息子に成長を感じた夜でした。